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善き人のためのソナタ
Sonate vom Guten Menschen

ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツ。
徹底した監視体制を敷く東ドイツの秘密警察(シュタージ)は、
劇作家ドライマンと恋人の女優クリスタが反体制的である証拠を見つけるため、
ヴィースラー大尉に監視を命じる。
彼らの生活をつぶさに盗聴・監視することになったヴィースラーは、
彼らの自由な思想、そして1曲の美しいピアノソナタによって
次第に心を動かされていく……。



2007年の外国語アカデミー賞を受賞した映画です。
概ねドイツ映画といえば音楽がほとんどないだろう・・・
と思ってたので静かな映画かと思いきや
要所要所で的確に印象的な音楽が流れるので
「お!?」と思いクレジットをよく観ると
やはりというか音楽担当は
私の大好きなガブリエル・ヤレドでした。
どうりで綺麗なはずだわ。。

徹底した社会主義国家を理想郷と信じて
生きてきたヴィースラー。
でも同級生だった友は出世と自己保身しか考えず
大臣はある女が欲しいがためだけに権力を利用する。
それが今の自分の信じたモノの成れの果てだとしたら・・・
そしてそんなやつらが国のトップだという現実。

今までの己の信念がぐらついたときに
自分が監視していた対象者達が弾いた一曲のソナタによって
彼の心に熱が灯る

そう、私このピアノをヴィースラーが聴いた時の場面で
訳を見て「?」と違和感を感じました。
セリフでは熱情ソナタなのに
なぜに譜面の題名が善き人のためのソナタ?
あれは彼が善き人になる=生まれ変わるんじゃなくて
内なる心に熱情=パッションが生まれる瞬間だったんじゃないかって
思えたからなのです。
今まで抑圧してきた自分ではなく自我に目覚めた瞬間だったのではないか
だから彼は内なる熱に突き動かされて行動したのではないかと。。

だからその後、逆に要注意人物となって
落ちぶれてしまった彼にまったく後悔や悲壮感が感じられなかったのです。
壁が崩壊した後も元シュタージというレッテルで
きっと不遇な目にあったでしょうが
熱情を持って行動した者のみ知りうる充足感が
寡黙な彼を支えていたのではないでしょうか

そんな彼に真実の全てを知った劇作家が
彼にしか出来ないやりかた=ヴィースラーが1番望み、守りぬいた方法で
気持ちを伝えてきます。
ラストシーンでこんなに泣ける映画っていうのもあんまりないですね。
私もしばらく涙が止まりませんでした。。。

いい脚本というのは滅多に出会うことはありませんが
この作品は正に完璧です。
本当にラストのセリフのためにこの映画はあると言っても過言ではありません。

ただ惜しむのはやはり先に書いた日本語訳ですね。
私の中では善き人になった男ではなくて
共感できる者の魂に触れて熱情に目覚めた男の話しと捉えた方がしっくりきたので
その部分が残念です。
| 洋画・ヤ・ラ・ワ行 | 03:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
遊星からの物体X
この映画を観に行った時のことはよく覚えています
予備知識でグロ系のホラー映画である事を承知の上
同級生と二人、仲良く唐揚弁当を食べながら
最前列で鑑賞しましたもんww



この映画は私のホラー映画ベスト5のうちの一本です
ホラー映画の巨匠
ジョン・カーペンターの初期の作品にして最高傑作
あんまし有名じゃなかった主演のカート・ラッセルもこれで火が着いたといっても過言ではないでしょう
SFXも当時としては最高の完成度で今観ても十分通用します

こんなの↓がカニ歩きするんですからたまりませんww



ストーリーは南極の基地が舞台
ノルウェー隊に追われた犬がアメリカ隊の基地に逃げ込んだシーンから始まります
言葉も状況もわからないまま犬に発砲を続けるノルウェー隊の流れ弾がアメリカ隊のメンバーに当たり、やむなくアメリカ隊はノルウェー隊を射殺します
そして犬を助け、ノルウェー隊の基地に偵察に行き、
だんだんと自分たちが助けてしまったモノの正体に気づき始めます
そして知るエイリアンの思惑
不安と疑心、次々と犠牲になってゆく仲間
そして絶望的な状況の中、最後に彼らは反撃にでます
「どうせ死ぬなら道連れだ」

この映画がホラーの名作として語り継がれる所以は
そのSFXやストーリー以外に
人間ドラマとしてもとくに良く出来ているからだと思う
登場人物が限られているため各人物の性格付けが明確です
そしてとくにラストシーンの会話が秀逸なのです

今でも思い出した時にたまに観ますが
本当に古臭さは感じません
しかしホント、この映画のカート・ラッセルってかっこいい…
| 洋画・ヤ・ラ・ワ行 | 18:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
ユナイテッド93
世界中が忘れることはない
2001年9月11日
ほぼ同時にハイジャックされた4機の内
唯一目的地ではない場所に墜落した
ユナイテッド93便の映画です



不謹慎ですが今まで観た映画の
飛行機の墜落シーンの中で
私は「生きてこそ」が一番リアルだと思っていました

この映画はそういうリアルさをついに超越したかのように
もの凄い力で観る者にその臨場感を叩きつけてきます

物語はほぼ二部構成
前半は異変に気付きながらも
どうすることも助けることもできない管制塔を中心に
後半は出発が遅れたせいで
ハイジャック犯の目的を知り
生存が絶望的な中
最後まで立ち向かおうとする機内の人々が
息絶える、まさに瞬間までを描いています

レビューなどでこの映画のドキュメンタリー手法の
是非が問われていましたが
ここまで徹底しているとは思いもよりませんでした
脚本は実際の会話以外即興に近く
場を盛り上げる音楽ですらほとんど流れませんでした
また、乗客が抵抗を始め墜落するまでの
瞬間のその目線(カメラ)は
今映画館に座る観客が
乗客と一体になった目線そのものでした
カメラが暗転した瞬間に
その瞬間に亡くなった人達と
そしてまだ息をしている自分に気付き
生と死の境界線のようなものを実感します

この映画にはメロドラマ的な要素は一切ありません
テロリストの社会的背景や思想、悪の定義
乗客寄りの感情移入等、事実以外はすべて排除して
淡々としています

ただわかるのは
テロリストも乗客も同じように神に祈り
死を恐れ兄弟や家族に愛していると口にするのに
その信じるモノの向かう先が決定的に違うということ

宗教が、人種が、思想が違うというのではなく
ただ純粋に生きようとする人を
違う方向へと狂わせてしまうものは何か

憎むべきテロリストも結局は
聖戦=殉教という名の下に
国などではなくある一個人の欲望と復讐のために
利用された人達ではないのかと思わずにはいられませんでした。。。
| 洋画・ヤ・ラ・ワ行 | 04:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
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